お子さまを歯科医院に通わせたいけれど、泣いてしまうのでは…と、お悩みではないでしょうか?むし歯の早期発見や予防のために、歯科医院への通院は避けて通れません。
この記事では、お子さまが歯科医院を怖がる理由を解説した上で、恐怖心を和らげる6つの実践的な方法をご紹介します。年齢に応じた具体的なアプローチ方法や、万が一泣いてしまった場合の対処法まで網羅しているので、通院の不安を軽減できるはずです。
これらの方法を実践して、お子さまが笑顔で歯科医院に通える習慣を身につけましょう!
1. 子どもが歯科医院を怖がる理由と対策の重要性
お子さまが歯科医院を怖がるのは、とても自然な反応です。未知の環境や診療台、器具の音など、さまざまな要因が重なって不安を感じてしまいます。
1.1 歯科医院を怖がる心理的メカニズム
お子さまが歯科医院を怖がる主な理由には、以下のようなものがあります:
要因 | 具体例 |
---|---|
環境への不安 | 白い壁や特有の匂い、見慣れない診療台 |
器具への恐怖 | キーンという音、注射や歯を削る道具 |
痛みへの不安 | 治療時の痛みや圧迫感への恐れ |
他人との接触 | 知らない医師や歯科衛生士との関わり |

1.2 早めに歯科医院に慣れることのメリット
お子さまが早い段階で歯科検診や歯科医院に慣れることで、次のような大きなメリットが期待できます:
- 虫歯の早期発見・治療が可能になる
- 定期検診による予防歯科の習慣化
- 歯並びの問題を早期に見つけられる
- 正しい歯磨き習慣が身につく
- 将来的な歯科恐怖症の予防
乳歯のケアは、永久歯の健康に大きく影響します。お子さまの健やかな成長と健康な口腔内のために、早いうちからお口の健康を育てていきましょう。

1.2.1 対策を始めるベストなタイミング
一般的に、歯医者さんデビューの目安は一歳半ごろとされています:
- 乳歯が生える時期
- 意思疎通が多少可能
- 簡単な説明を理解できる
- 好奇心が旺盛で新しい体験を受け入れやすい
最初の歯科医院体験を前向きにクリアできると、その後の通院がスムーズになります。お住まいの自治体の歯科検診などを活用しながら、お口に触られることから慣れていくことがおすすめです。
2. 歯科医院に慣れるための準備と心構え
お子さまを歯科医院に慣れさせるためには、適切な準備と心構えが重要です。ここでは、初めての歯科医院選びのポイントと、予約時の注意点について詳しく解説します。
2.1 初回の歯科医院選びのポイント
お子さまの初めての歯科医院選びは、その後の歯科治療に対する印象を大きく左右する重要な決断です。以下のポイントに注目して選ぶことをおすすめします。
チェックポイント | 具体的な内容 |
---|---|
キッズスペース・アクアリウムの有無 | 待合室にリラックスできる環境があるか |
スタッフの対応 | 子どもに優しく接してくれるか |
診療室の雰囲気 | 明るく清潔で、子どもが怖がらない装飾や工夫があるか |
予約システム | 待ち時間が少なく、子どもの機嫌が悪くならない配慮があるか |

2.2 予約時の注意点と伝えておくべきこと
予約を取る際には、以下の点について歯科医院に伝えておくとスムーズです。
伝えるべき情報 | 重要性 |
---|---|
初めての歯科医院であること | 特別な配慮や時間的余裕を持った対応が可能 |
お子さまの年齢 | 年齢に応じた適切な対応の準備ができる |
気になる症状や不安 | 事前の対策を立てることが可能 |
予約時間は、お子さまの機嫌が良い時間帯を選ぶこともポイントです。一般的に、以下の時間帯がおすすめです:
- 朝一番の予約(待ち時間が少ない)
- お昼寝前の午前中
- おやつタイム後の午後早め
また、問診票は正しく記入しましょう。アレルギーや既往歴などをしっかりとを歯科医院側が把握することにより、お子さまにとって最適な対応を受けることにつながります。
初回は診察や簡単なクリーニングだけにとどめ、治療は歯科医院に慣れてきてから行うことをお勧めします。当院では、治療が非常に困難なお子さまについては、専門とする医院へ紹介することがあります。
3.お子さまを歯科医院に慣れさせる6つの効果的な方法
お子さまが歯科医院に慣れるためには、段階的なアプローチが大切です。ここでは、実際に多くのご家庭で効果が実証されている6つの方法をご紹介します。
3.1 キッズスペースやアクアリウムのある歯科医院を選ぶ
お子さまが”歯医者さんは楽しい場所”として認識できるよう、キッズスペースやアクアリウムなどがある歯科医院を選ぶこともおすすめです。
キッズスペースやアクアリウムなどがある歯科医院では、診療までの待ち時間を有意義に過ごすことができ、お子さまの恐怖心を和らげる効果があります。

3.2 歯医者さんごっこで練習する
家庭での歯医者さんごっこは、診療への不安を軽減する効果的な方法です。
実際の歯科診療で使用される器具に似たおもちゃを使って遊ぶことで、歯科医院での治療をイメージしやすくなり、抵抗感の軽減につながります。
人気キャラクターを使った歯医者さんごっこセットを活用すると、より楽しく練習できます。

3.3 絵本やアニメで歯科医院を身近にする
子ども向けの絵本やアニメは、歯科医院のイメージを良好にする優れた教材となります。
「おさるのジョージ」シリーズには、ジョージが歯医者さんに行くアニメや絵本があります。Youtubeにも複数動画がありますので、お子さまと一緒にご覧になってみてはいかがでしょうか。
歯科医院に行く理由や診療の流れを事前に理解しやすくなります。
お子さまの好きな絵本やアニメのシリーズだと、より受け入れがスムーズになります。図書館やYoutubeなどを活用しながら、ぜひ、お子さまにぴったりの一冊・一本を探してみてください。
引用:Youtube 公式チャンネル「おさるのジョージ」
3.4 ごほうびシステムを取り入れる
頑張って歯科医院に通った後のごほうびは、お子さまのモチベーション維持に効果的です。
がちゃがちゃ、シールやスタンプなど診療後のごほうびがある、さらには、そのごほうびが「処置を頑張ったお子さまのみ」となっている歯科医院を選ぶと、お子さまの頑張る気持ちを伸ばす助けになります。

ルミライズ歯科東中野では、頑張ったお子さまにのみ、診療後にがちゃがちゃのメダルをお渡ししています。中身は定期的に変わるので、楽しみにしているお子さまが多くいらっしゃいます!
3.5 親子で一緒に通院する
親が歯科検診を受ける際にお子さまも一緒に連れて行くことで、歯科医院の雰囲気に慣れることができます。
パパやママが診療を頑張っている姿を見学すると、”歯医者さんが安全な場所だ”ということを理解しやすくなりますし、お子さまの頑張る源にもなります。

3.6 定期的な歯科検診を習慣にする
定期検診を習慣づけることで、歯科医院への抵抗感が自然と減っていきます。
お住まいの自治体の歯科検診などを活用しながら、小さなうちからの歯科検診を習慣づけましょう。

4. 年齢別の歯科医院デビュー方法
お子さまの年齢によって、歯科医院デビューの最適な方法は異なります。ここでは年齢別に効果的なアプローチ方法をご紹介します。
4.1 1歳半〜3歳児の場合
1歳半ごろが、一般的な歯科医院デビューの理想的な時期です。この時期は好奇心が強く、新しい環境への順応性も高いため、楽しい経験として歯科医院通いを受け入れやすい傾向にあります。
乳歯の生え始める生後半年以降は、虫歯や歯の健康に注意が必要になります。お住まいの市区町村の歯科検診などを活用して、チェックを受けるようにしましょう。
4.2 4歳〜5歳児の場合
4歳ごろになると、説明を理解できる力がぐっとあがります。治療の内容や必要性を分かりやすく説明することで、協力的な態度を引き出せます。
この年齢では次のようなアプローチが効果的です:
- 治療の流れを絵や図で説明する
- 好きなキャラクターの歯ブラシを使用する
- 虫歯予防の重要性を楽しく学べるアプリを活用する
4.3 小学生の場合
小学生は理解力が高まり、自身の健康管理の重要性も認識しやすい年齢です。この時期は歯科衛生の習慣づけに最適な時期となります。
学年 | 推奨されるアプローチ |
---|---|
低学年 | ご褒美シールやポイントカードの活用 |
中学年 | 歯の健康と全身の健康の関係を説明 |
高学年 | 自主的な歯科ケアの習慣化を促進 |
また、歯並びの矯正についても考え始める時期です。早期発見・早期治療が効果的な場合も多いため、定期的な検診を通じて歯科医師・歯科衛生士との相談を行うことをおすすめします。

4.3.1 年齢別の歯科検診のポイント
各年齢において特に注意すべき点があります:
- 1歳半〜3歳:乳歯の生え揃いと虫歯予防
- 4歳〜5歳 :永久歯への生え変わり準備
- 小学生 :永久歯の管理と矯正の必要性の確認
以上の年齢別アプローチを参考に、お子さまに合った歯科医院デビューを計画してみてください。年齢に応じた適切なアプローチで、通院を楽しい経験として定着させることができます。

5. 歯科医院で泣いてしまったときの対処法
お子さまが歯科医院で泣いてしまうのは、珍しいことではありません。診療中に泣いてしまっても、落ち着いて対応することが大切です。
5.1 泣いている最中の対応方法
泣いているお子さまへの対応で重要なのは、叱ったり否定したりしないことです。不安や恐怖を感じているお子さまの気持ちに寄り添いながら、以下のような対応を心がけましょう。
対応方法 | 具体的な声かけ例 |
---|---|
気持ちを認める | 「怖かったね」 |
頑張りを褒める | 「お口を開けられたね」 |
安心感を与える | 「もう少しで終わるよ」 |
お子さまの手を握ったり、背中をさすったりするスキンシップも効果的です。親からの温かい触れ合いは、子どもの不安を和らげる効果があるとされています。

5.2 次回に向けての立て直し方
診療が終わった後の対応も、次回の受診をスムーズにするために重要です。以下のポイントを意識して対応しましょう。
5.2.1 終了直後の対応
診療後はお子さまの頑張りを具体的に褒め、小さな成功体験として認識できるようにします。たとえ泣いていても、「お口を開けられた」「先生のお話を聞けた」など、できたことに焦点を当てましょう。
5.2.2 帰宅後のフォロー
家に帰ってからも、以下のような取り組みで歯科医院への恐怖心を和らげることができます:
- その日の出来事を絵日記にする
- 歯医者さんごっこで楽しい思い出に変える
特に歯医者さんごっこは、お子さまが主導権を持って遊べるため、恐怖体験を前向きな経験に置き換えるのに効果的です。
5.2.3 通院ペースの工夫
定期的な通院習慣を作ることで、歯科医院への恐怖心は徐々に軽減されていくとされています。焦らず、お子さまのペースに合わせて通院を続けることが大切です。
診療が危険なほど暴れてしまう、通院を続けても歯科医院に慣れないなど、診療の継続が困難な場合は専門とする医院へ紹介することがあります。
6. まとめ
お子さまを早い段階から歯科医院に慣れさせることで、虫歯の予防や健康的な歯の成長をサポートできるだけでなく、将来的にもスムーズに歯科診療を受けられるようになります。小さなうちから定期検診を習慣化し、歯科医院を身近な存在にすることが大切です。
歯医者さんごっこや絵本、アニメを活用して前向きなイメージを持たせたり、通院を楽しい体験にする工夫をすることで、歯科医院への抵抗感を減らすことができます。
お子さまの歯の健康を守るため、お住まいの自治体の定期検診を活用しながら、楽しく歯科医院に通える習慣をつけていきましょう!ルミライズ歯科東中野では、お子さまが安心して通える環境を整えながら、成長に寄り添い、一生涯のお口の健康をサポートしていきます。
