虫歯治療、途中でやめるとどうなる?放置のリスクと復帰へのステップ

虫歯治療の途中で通院をやめてしまったことがある方、または今まさに通院を迷っている方へ。この記事では、虫歯治療を中断するとどのようなリスクがあるのか、そして再開するためのステップを詳しく解説します。

多くの方が「痛みが引いたから」「忙しくて時間がない」といった理由で治療を中断してしまいますが、それが将来的に大きな痛みや高額な治療費につながる可能性があります。虫歯は放置すると進行し、最終的には歯の喪失だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。しかし、いつでも治療を再開することは可能です。この記事を読むことで、虫歯治療を完了させることの重要性と、健康な歯を維持するためのポイントが理解できます。あなたの笑顔と健康のために、ぜひ最後までお読みください。「虫歯治療を最後まで頑張ろう」「治療再開してみよう」と思われた方は、中野区の歯医者・ルミライズ歯科東中野へご相談ください。

目次

1. 虫歯治療を途中でやめてしまう理由とは

虫歯治療は、複数回の通院が必要なケースが多いものです。しかし、治療を完了せずに中断してしまう方が一定数いらっしゃいます。せっかく一歩を踏み出した治療が途中で終わってしまうのはなぜでしょうか。

1.1 忙しさによる時間的制約

現代社会では、仕事や家事、育児などで毎日忙しく過ごしている方がたくさんいらっしゃいます。歯科医院の診療時間は日中に限られていることが多く、通院の時間を確保するのが難しいケースがあります。

特に虫歯治療は一度では終わらず、場合によっては5回以上の通院が必要となります。そのため、初めは時間を作って通院できても、治療が進むにつれて、続けて何度も通うことが難しくなり、結果的に治療を中断してしまうことがあるのです。

また、予約した日に急な仕事や体調不良で行けなくなり、その後の再予約をするのが面倒になってしまうというケースも少なくありません。

1.2 費用面での不安や負担

虫歯治療には、健康保険が適用される治療と自費診療があります。特に奥歯などの見えにくい場所であっても、より自然な見た目や耐久性を求めて自費診療を選択する場合、治療費が高額になることがあります。

治療の途中で予想以上の費用がかかることが分かり、経済的な負担から通院を断念してしまうケースもあります。例えば、虫歯の治療を進めたところ、神経まで達している深い虫歯だったことが判明し、根管治療(神経の治療)が必要になるケースなどが考えられます。

特に複数本の治療が必要な場合は、総額が大きくなり治療を中断することもあるようです。

1.3 治療に対する恐怖心や不安

歯科治療に対する恐怖心や不安は、治療中断の大きな要因のひとつです。具体的には以下のような恐怖心が治療中断につながることがあります:

  • ドリルの音や振動への恐怖
  • 麻酔注射の痛みへの不安
  • 過去のトラウマ的な歯科体験
  • 口を大きく開けたままの状態を維持する不快感

治療の途中で不快な体験をしてしまうと、次回の予約をキャンセルしたり、そのまま通院をやめてしまったりすることにつながります。また、「次回はもっと痛い処置があるのでは」という不安から足が遠のくケースも少なくありません。

1.4 一時的な痛みの緩和による安心感

虫歯が原因で強い痛みを感じて歯科医院を受診する方は多いですが、治療の段階で痛みが治まると「もう大丈夫」と通院をやめてしまうことがあります。

実際には、応急処置は一時的な対症療法であり、治療が完了するまでは、虫歯自体が完全に治ったわけではありません。しかし、日常生活に支障をきたすような痛みがなくなると、治療の必要性を感じなくなり、予定されていた次回以降の通院をキャンセルしてしまうのです。

痛みが治まったからといって虫歯が治ったわけではなく、むしろ一時的に症状が抑えられている間に根本的な治療を完了させることが重要です。この誤解が、治療中断の最も大きな原因となっています。

1.4.1 痛みの緩和と完治の違い

虫歯治療における「痛みの緩和」と「完治」は全く別のものです。応急処置では、痛みの原因となっている神経への刺激を一時的に遮断したり、虫歯の進行を一時的に止めたりすることができますが、虫歯菌そのものを完全に除去し、失われた歯の組織を修復するためには完全な治療が必要です。

応急処置完全な治療
痛みを一時的に緩和虫歯を完全に除去
虫歯の進行を一時的に抑制失われた歯質を修復
表面的な対処根本的な解決

1.5 医師とのコミュニケーション不足

歯科医師との意思疎通がうまくいかないことも、治療を中断する理由のひとつです。治療計画や進行状況、費用、期間などについて十分な説明を受けられなかったり、質問がしにくい雰囲気だったりすると、患者さんは不安や不満を感じて別の歯科医院を探そうとします。しかし、新しい医院を探す手間や初診の煩わしさから、そのまま治療を中断してしまうことがあります。

良好な医師患者関係は治療継続の鍵となります。質問や不安を気軽に相談できる歯科医院を選ぶことが、治療を最後まで完了させる重要なポイントです。

ルミライズ歯科東中野では、患者さんとのコミュニケーションに齟齬がないように細心の注意を払っています。気になること、ご不安なことがあれば遠慮なくご相談ください。

1.6 転居や環境の変化

引っ越しや転勤、就職、進学などの生活環境の変化も治療中断の原因になりえます。特に長期間の治療が必要な場合、途中で生活環境が変わると通院が難しくなることがあります。

また、保険の切り替えや、勤務形態の変更によって通院できる時間帯が変わることも、治療継続を難しくする要因となります。

このような事情がある場合は、歯科医師に早めに相談し、可能な範囲で治療計画を調整するか、転居先での継続治療のための紹介状を書いてもらうことをおすすめします。ルミライズ歯科東中野では、可能な限り患者さんの事情に合わせた対応をいたします。一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。

2. 虫歯治療を途中でやめるとどうなるのか

虫歯の治療を始めたものの、「痛みが引いた」「忙しくなった」などの理由で通院を中断してしまう方が少なからずいらっしゃいます。虫歯治療を途中でやめてしまうと、どのような影響があるのでしょうか。ここでは治療中断によって起こりうる問題について詳しく解説します。

2.1 虫歯の進行と悪化

虫歯治療を途中でやめると、最も懸念されるのが症状の進行です。虫歯は自然に治ることはなく、時間の経過とともに悪化していきます。治療途中で通院をやめると、虫歯はさらに深部へと進み、やがて神経がある歯髄まで達してしまう可能性があります。

虫歯の進行度特徴中断した場合のリスク
C1(初期虫歯)
エナメル質のみの虫歯C2以降への進行、症状悪化
C2(中等度虫歯)
象牙質まで達した虫歯C3以降への進行、痛みの増加
C3(重度虫歯)
歯髄(神経)まで達した虫歯激痛、膿の形成、根管治療の必要性
C4(末期虫歯)
歯冠部が大きく崩壊した状態抜歯の可能性、周囲組織への感染

虫歯は初期段階ほど治療が簡単で、痛みも少なく費用も抑えられます。治療を途中でやめると、結果的により複雑で痛みを伴う治療が必要になることが多いのです。

2.2 神経に達することによる激痛のリスク

虫歯が進行して歯の神経(歯髄)に到達すると、突然の激痛に襲われることがあります。これは「急性歯髄炎」と呼ばれる状態で、以下のような症状が現れます:

  • 冷たいものや熱いものがしみる(温度刺激に敏感になる)
  • ズキズキとした自発痛(何もしていなくても痛む)
  • 夜間に痛みが増す
  • 鎮痛剤が効きにくい強い痛み

虫歯が神経まで達した時の痛みは、人が経験する痛みの中でもトップクラスであるとも言われています。

また、神経に達した虫歯を放置すると、神経が壊死して根の先に炎症が起こる「根尖性歯周炎」という状態になり、歯の根の先に膿がたまることもあります。この場合、さらに強い痛みや腫れを引き起こし、顔全体が腫れるケースもあります。

神経まで進行した虫歯は、通常の虫歯治療ではなく「根管治療(根の治療)」が必要になります。根管治療は複数回の通院が必要で、治療期間も長くなるため、早期の治療完了が望ましいのです。

2.3 歯の破折や喪失につながる可能性

虫歯が進行すると、歯の構造が弱くなり、日常生活での咀嚼(そしゃく)によって歯が割れてしまうリスクが高まります。

特に、治療を途中でやめた場合、次のようなリスクがあります:

  • 仮の詰め物だけの状態で放置すると、詰め物が外れやすい
  • 歯の内部が空洞化して強度が低下する
  • 歯根(歯の根)に亀裂が入るリスクが増大
  • 最終的に歯が割れて抜歯になる可能性がある

抜歯の原因の約30%は虫歯によるものといわれています。また、虫歯が原因で抜歯に至ったケースの多くは、治療の中断や放置が関係しているとされています。

一度失った歯は二度と元に戻りません。インプラントや入れ歯などの治療が必要になると、費用面でも生活面でも大きな負担になります。大切な歯を守るためにも、治療は最後まで完了させることが重要です。

2.4 他の歯への感染拡大

虫歯の原因となるのは主に「ミュータンス菌」という細菌です。治療を途中でやめると、この細菌が口腔内で繁殖し続け、健康な歯にも感染してしまう危険性があります。そのため、一本の未治療の虫歯があると、その周囲の歯に新たな虫歯ができるリスクが増すといわれているのです。

一つの虫歯をきちんと治療せずに放置すると、それが「感染源」となって他の歯にも虫歯が広がる可能性があります。このため、見つかった虫歯は途中で治療を中断せず、しっかりと最後まで治療することが大切です。

2.4.1 部分的治療による問題点

虫歯治療を途中でやめると、部分的な治療に留まることになります。例えば、虫歯を取り除いただけで適切な詰め物や被せ物をしていない場合、次のような問題が生じます:

  • 仮の詰め物は恒久的な使用を目的としていないため、脱落しやすい
  • 歯と詰め物の間に微小な隙間ができ、そこから再び細菌が侵入する
  • 噛み合わせが適切に調整されておらず、顎関節に負担がかかる可能性がある
  • 見た目や機能面での回復が不完全になる

特に、型取りをして作成する被せ物(クラウン)の治療途中で中断すると、歯を削った状態のまま放置することになり、歯の破折リスクが非常に高まります。

虫歯治療は一連の流れがあり、それぞれのステップには意味があります。中途半端な治療では本来の効果が得られず、むしろ悪化する可能性もあるのです

2.4.2 子どもの虫歯放置による特有のリスク

子どもの場合、虫歯治療の中断は特に注意が必要です。乳歯の虫歯を放置すると、以下のような特有のリスクがあります:

  • 乳歯の下にある永久歯の歯胚(歯の元)への感染
  • 咀嚼機能の低下による食事量の減少と栄養不足
  • 発音への影響と言語発達の遅れ
  • 永久歯列(大人の歯並び)への悪影響
  • 学校生活や対人関係への心理的影響

乳歯の虫歯を放置することで、その下から生えてくる永久歯にも影響を及ぼす可能性があることが報告されています。「どうせ乳歯は生え変わるから」という考えは危険です。子どもの歯の健康は将来の永久歯の健康にも大きく関わるため、治療は必ず完了させましょう

3. 放置による全身への影響と健康リスク

虫歯治療を途中でやめてしまうと、単にその歯だけの問題では済まなくなる可能性があります。お口の健康は全身の健康と密接に関わっていることがわかってきています。

3.1 口腔内の細菌増加と口臭

虫歯は、お口の中の細菌が作り出す酸によって歯が溶かされることで進行します。治療を途中でやめると、この虫歯の穴は細菌の格好の住みかとなってしまいます。

虫歯の穴には食べかすが詰まりやすく、そこで細菌が増殖します。通常の歯磨きでは取り除けない場所に細菌が繁殖すると、口臭の原因となるだけでなく、口内環境全体が悪化していきます。

また、進行した虫歯では、歯の内部が腐敗して強い口臭の原因になることもあります。これは周囲の方々に不快感を与えるだけでなく、本人の社会生活にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。

3.2 顎の骨や歯茎への影響

虫歯を放置すると、やがて感染は歯の根っこを通じて顎の骨や歯茎にまで広がっていきます。感染が広がると、頬が腫れたり、強い痛みを伴ったりすることがあります。

特に注意が必要なのは、歯を支える骨が溶けてしまうリスクです。骨が一度失われると、完全に元に戻すことは難しくなります。これにより、他の健康な歯までもが不安定になり、将来的には複数の歯を失う原因になることもあります。

さらに、歯茎の炎症(歯肉炎)が進行すると、歯周病へと発展するリスクも高まります。歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれ、気づかないうちに進行し、後戻りの難しい状態になってしまうことがあります。

3.3 心臓病や糖尿病など全身疾患との関連

近年の研究で、お口の健康状態と全身の健康に密接な関係があることがわかってきました。虫歯や歯周病などのお口の感染症は、体の他の部分にも影響を及ぼす可能性があるのです。

口腔内の細菌が血流に乗って全身を巡ることで、様々な疾患のリスクが高まることが指摘されています。特に注目されているのが以下の関連性です:

  • 心臓病との関連
    口腔内の細菌が血管に入り込み、動脈硬化や心内膜炎などのリスクを高める可能性
  • 糖尿病との関連
    歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼし合う関係(悪循環)にある
  • 肺炎のリスク
    口腔内の細菌を誤嚥することで、特に高齢者では肺炎を引き起こすリスクが高まる
  • 脳血管疾患との関連
    口腔内の感染が脳卒中や脳梗塞などのリスクに影響する可能性

また、妊婦さんの場合、未治療の口腔内感染症は早産や低体重児出産のリスクを高める可能性があるという研究結果もあります。お口の健康は、次世代の健康にも関わる大切な問題なのです。

3.4 治療費の増大リスク

虫歯治療を途中でやめてしまうと、経済的にも大きな影響があります。初期の虫歯なら比較的シンプルな治療で済むものが、放置すると次第に複雑で高額な治療が必要になり、虫歯を放置すればするほど、最終的な治療費は何倍にも膨れ上がる可能性があります。

また、歯を失ってインプラントなどの処置が必要になると、保険適用外となり数十万円の費用がかかることもあります。

さらに見落としがちなのが、治療のための通院回数増加に伴う時間的コストです。初期の虫歯なら1〜2回の通院で済むものが、重度の虫歯になると5回以上の通院が必要になることも珍しくありません。仕事や学校を休む必要があったり、交通費がかかったりと、目に見えない負担も大きくなります。

3.4.1 予防と早期治療の経済的メリット

定期的な検診と早期治療を心がけることで、長期的には大きな経済的メリットがあります。半年に1回の定期検診は少額の投資ですが、大きな治療費を未然に防ぐための賢い選択といえるでしょう。

虫歯治療は、「今は痛くないから」と先延ばしにするほど、将来的には大きな負担になります。お口の健康は全身の健康にも関わる大切な問題です。少しでも気になることがあれば、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。私たちルミライズ歯科東中野は、あなたのお口と全身の健康を守るパートナーとして、いつでもお手伝いいたします。

4. 虫歯治療を最後まで完了させる重要性

虫歯治療を途中でやめてしまうと、様々なリスクがあることをお伝えしてきました。では反対に、虫歯治療を最後まで完了させることには、どのような重要性やメリットがあるのでしょうか?

4.1 完治と中途半端な治療の違い

虫歯治療は単に「痛みを取る」だけではなく、むし歯の原因となる細菌に感染した部分を完全に除去し、健康な歯質を保護するという目的があります。治療を最後まで完了させることと、途中でやめてしまうことには大きな違いがあります。

治療の状態歯の状態将来的なリスク
治療完了虫歯菌の完全除去、適切な修復処置済み再発リスク低、定期検診で維持可能
途中終了(仮封のまま)虫歯菌の一部残存、不完全な修復再発・悪化リスク高、将来的により大きな治療が必要になる可能性
未治療虫歯菌の増殖継続、歯質の崩壊進行歯の喪失リスクが非常に高く、周囲の歯や全身への悪影響

虫歯治療を完了させると、歯科医師が適切な材料と方法で歯を修復します。これは単なる「穴埋め」ではなく、噛み合わせのバランスや見た目、そして将来的な歯の健康を考慮した処置です。

完全に治療を終えた歯は、適切なケアを続ければ何年も、場合によっては一生使い続けることができます。これは中途半端な治療では得られない大きなメリットです。

4.1.1 治療完了によって得られる具体的なメリット

治療を完了させることで、次のようなメリットも得られます:

  • 痛みや不快感からの解放
  • 食事や会話を楽しむ能力の回復
  • 歯の見た目の改善
  • 口臭の改善
  • 自信の回復
  • 健康な口腔環境の維持

ルミライズ歯科東中野歯科医院では、治療の各段階で患者さんに状況を説明し、次回の治療内容や全体の治療計画についても丁寧に説明します。わからないことがあれば、遠慮なくご質問ください。治療の見通しを理解することで、最後まで通院するモチベーションにもつながります。

4.2 予防歯科への移行と将来的なコスト削減

虫歯治療を完了させることの大きなメリットの一つは、「治療歯科」から「予防歯科」へと移行できる点です。これは歯の健康管理において非常に重要な転換点となります。

4.2.1 予防歯科のメリット

予防歯科とは、虫歯や歯周病になる前に定期的なケアを行い、問題を未然に防ぐ考え方です。治療が完了すると、次のような予防中心の歯科医療を受けることができます:

  • 定期的なクリーニングとチェック(通常3〜6ヶ月に1回)
  • 早期の問題発見と小さなうちの対処
  • 適切なホームケア指導(ブラッシング方法、フロスの使用など)
  • 必要に応じたフッ素塗布や予防シーラントの適用

予防中心のケアに移行することで、将来的な歯科医療費を大幅に削減できることが研究で示されています。“ホリエモン”の愛称で知られる堀江貴文さんが、著書や発信の中で歯科検診の重要性と予防歯科の経済的メリットについて数多く触れているのは、有名な話なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

4.2.2 長期的に見た経済的メリット

アプローチ短期的コスト長期的コスト歯の寿命
治療中心必要に応じて不定期支出高額な治療費が定期的に発生短縮される傾向
予防中心定期的な少額支出大きな治療費の発生が少ない長く維持できる

虫歯治療を完了させ、予防ケアに移行することで、治療と再治療の繰り返しから脱却し、歯の健康を長期的に維持することができます。これは時間的にも経済的にも大きなメリットをもたらします。

さらに、健康保険では定期検診やクリーニングなどの予防処置も適用されるものがあります。お住まいの地域によっては、自治体が提供する歯科検診制度もありますので、ぜひ活用してください。

4.3 健康な口腔環境が全身に与える好影響

口腔の健康は、体全体の健康と密接に関連しています。虫歯治療を完了させ、健康な口腔環境を維持することは、全身の健康にも大きく貢献します。

4.3.1 口腔と全身の健康の関連性

近年の研究では、口腔内の状態と全身疾患との間には深い関連があることがわかってきています。健康な口腔環境を維持することで、次のような全身の疾患リスクを低減できる可能性があります

  • 心臓病や脳卒中などの循環器系疾患
  • 糖尿病(特に血糖コントロール)
  • 肺炎(特に高齢者)
  • 早産や低体重児出産のリスク
  • 関節リウマチ
  • 一部の認知症

4.3.2 生活の質の向上

健康な歯と口腔環境は、日常生活の質にも大きく影響します:

  • 美味しく食事を楽しめる
  • 明瞭な発音で会話を楽しめる
  • 自信を持って笑顔になれる
  • 口臭の心配がなく社交的になれる
  • 良質な睡眠が得られる

特に高齢になると、咀嚼(そしゃく)能力の維持は栄養摂取や体力維持、さらには認知機能の保持にも関わってきます。厚生労働省の「8020運動」も、80歳で20本以上の歯を保つことが全身の健康に良い影響を与えるという考えに基づいています。

4.3.3 子どもの場合の特別な重要性

お子さんの場合、乳歯の虫歯治療を完了させることには特別な重要性があります:

  • 永久歯の正しい生え方を助ける
  • 発音や言語発達をサポート
  • 顔の正常な発育を促進
  • 自己肯定感や社会性の発達に良い影響
  • 良い口腔衛生習慣の確立

「乳歯はどうせ抜けるから」という考えで治療を中断してしまうケースがありますが、乳歯の健康は永久歯の健康に直接影響します。

4.3.4 心の健康への影響

歯の問題は外見や機能面だけでなく、心理的にも影響を及ぼします:

  • 歯の外見に自信を持てることでの積極性や自己肯定感の向上
  • 痛みや不快感からの解放によるストレス軽減
  • 口臭の心配がなくなることでのコミュニケーションの円滑化
  • 健康的な食生活を楽しめることでの生活満足度の向上

虫歯治療を完了させることで、単に「痛くない状態」を超えた、真の口腔の健康を手に入れることができます。それは全身の健康や生活の質、心の健康にも良い影響を与え、結果として人生を豊かにしてくれるのです。

ルミライズ歯科東中野では、それぞれの患者さんの状態に合わせた最適な治療計画を提案します。少し時間がかかっても、最後まで治療を完了させることで、長期的には時間もお金も節約でき、何より健康な毎日を過ごせるようになります。何か不安や疑問があれば、歯科医師や歯科衛生士に遠慮なくご相談ください。

5. よくある質問と回答

虫歯治療を途中でやめてしまうことについて、患者さんからよく寄せられる質問にお答えします。通院をためらっている方も、ぜひ参考にしてみてください。

5.1 「虫歯の痛みが引いたので通院をやめても大丈夫?」

「痛みが引いたから大丈夫」と思われる方は多いのですが、実はこれが最も危険なサインの一つです。虫歯の痛みが一時的に和らぐ理由として、次のようなケースが考えられます:

  • 神経が死んでしまった
  • 一時的に炎症が落ち着いた
  • 応急処置の効果が続いている

特に神経が死んでしまった場合、痛みを感じなくなっても虫歯自体は進行し続けています。むしろ痛みという警告信号がなくなったことで、気づかないうちに状態が悪化することがあります。

痛みが引いたことで治療を中断した患者さんの多くは、より重症化してから治療を再開する傾向にあります。痛みの有無にかかわらず、歯科医師の指示通りに最後まで通院することをおすすめします。

5.2 「何年も前に途中でやめた治療、再開は可能?」

結論からいうと、いつでも治療の再開は可能です。数年前に中断してしまった治療でも、今からでも遅くありません。

ただし、時間が経過するにつれて状況は変化している可能性があります。治療の中断に比べると、再開には大きなハードルがあるはずです。しかし、勇気を出して再開することが、口腔内の健康を取り戻す第一歩です。

5.3 「同じ歯科医院に行きづらい場合はどうすればいい?」

以前通っていた歯科医院に行きづらいと感じる理由はさまざまでしょう。長期間通院していなかった後ろめたさや、引っ越しなどの事情もあるかもしれません。

新しい歯科医院を選ぶ際には、次のポイントを参考にしてみてください:

  • 過去の治療歴を正直に伝える(隠す必要はありません)
  • 可能であれば前医院のレントゲンや治療記録を持参する
  • 現在の症状や不安点を詳しく伝える
  • 治療方針について十分な説明を求める

新しい歯科医院では、現在の状態から最適な治療を提案してくれるはずです。この記事をお読みになっている方が、一日でも早く治療を再開し、虫歯完治と予防歯科への移行ができることを願っています。

5.4 「保険が適用される期間や制限はある?」

日本の健康保険制度における歯科治療の保険適用には、いくつかのポイントがあります:

  • 基本的に虫歯治療は健康保険の適用対象
  • 同じ歯に対する再治療にも原則として保険適用(時期による制限なし)
  • 治療中断後の再開でも保険適用可能

ただし、治療を中断していた場合は、以前の治療から状態が変わっているケースが多く、新たな治療計画が必要になる可能性ががあります。例えば、保険適用の詰め物や被せ物で治療できていた歯が、放置により神経治療や抜歯が必要になると、治療内容や費用も変わってきます。

また、治療内容によっては保険適用外(自費診療)の選択肢も提案されることがあります。これは強制ではなく、メリット・デメリットを説明した上での選択肢の一つです。

5.5 「治療を再開する際の心構えは?」

治療を再開する際には、次のような心構えで臨むと良いでしょう:

  1. 過去に囚われない
    どんな理由で中断したとしても、再開を決めた今の決断が大切です
  2. 現状を受け入れる
    治療の状況が変わっていても、今できる最善の方法を選びましょう
  3. 質問をためらわない
    不安なことは何でも歯科医師や衛生士に相談しましょう
  4. 通院計画を立てる
    仕事や家庭の予定を考慮した上で、無理のない通院計画を立てましょう

治療の再開は、あなたの健康への新たな一歩です。後ろめたさを感じる必要はまったくありません。むしろ、再開を決意したことを自分自身で称えてあげましょう!

治療の再開をためらっている方は、まずは相談だけでも歯科医院を訪れてみてください。ルミライズ歯科東中野には、きっと安心して治療を始められる環境が整っています。

6. まとめ

虫歯治療を途中でやめてしまうと、痛みが再発するだけでなく、歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。忙しさや費用面の不安、治療への恐怖心から通院をやめてしまうことがあるかもしれませんが、一時的に痛みが引いても、虫歯自体は確実に進行しています。放置すればするほど治療が難しくなり、費用や時間の負担も大きくなってしまいます。さらには、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性もあるのです。

しかし、たとえ期間が空いてしまっても、治療の再開はいつでも可能です。ルミライズ歯科東中野では、患者さん一人ひとりの不安に寄り添い、わかりやすく丁寧にご説明しながら治療を進めていきます。虫歯治療は最後まで完了させることで、健康な口腔環境を取り戻し、将来的な歯のトラブルや治療費の負担を減らすことができます。あなたの大切な歯を守るためにも、今できることからはじめてみませんか?私たちにお気軽にご相談ください。

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